下北沢Bar Eight で㈱Livmo代表の源侑輝さんによる、最新の合法民泊についてお話しがありました。ここBar Eightは民泊運営者4人による民泊THINK TANKにふさわしいアジトといえます。小さいながらも若い人たちの新しいアイデアと熱量満載の一角です。
源さんのお話では、すでに民泊に大手企業が参入を始め、コンセプトのないエッジが効いていない民泊は、いずれAirbnbなど民泊情報サイトでは埋もれてしまう。大手企業には簡易宿所+住宅で売り出す住宅会社があるそうです。住宅を取得してその費用を民泊の収益で賄うスキームです。合法民泊なので営業許可が降りて民泊が稼働すればいいモデルだと思います。
ただ賃貸住宅に比べて、住居専用地域や文教地区では簡易宿所の許可は降りないこと、東京都では旗状敷地だと基本的に建設できないので、場所や土地形状が限られること。そして、階ごとにトイレ・洗面の数が簡易宿所の規定を満たさなければならないこと、住宅部分と簡易宿所部分が区分しなければならないことなど、具体的には解決しなければならない課題があります。また、3階に簡易宿所を設けると耐火建築物になって建設コストは上ります。鉄骨造にするか簡易宿所を2階以下にするか工夫が必要です。
参加された方からも、住宅部分の床面積が過半ないと住宅部分に住宅ローンが使えない。割高の事業ローンになってしまうのかとのご質問も有り、相談できる金融機関があったり、建設後に用途を変更した事例もあるとのお話がありました。
このモデルが集中して建設されれば、施設ごとに設けなければならない帳場と常駐の管理者も、共同化できれば事業の効率化が図れます。東京都でも実際にそれを認めている自治体もあります。「1施設1帳場・常駐」を見直して欲しいですね。
利益が出ていれば、建物も長生きするでしょう。住人の代が変わってもその部分を賃貸にもできるでしょう。昨今の売れるからという理由で大量に建設され続ける住宅が、空家を拡大させています。それを見直すいい機会で、住宅政策から観光政策への身近な転換策かもしれません。